犬がストレスを受けやすい飼育環境の変化や注意点を紹介
- 2017.09.08
- 健康や病気・ストレス

犬もストレスを感じることがあると、あなたもご存知だと思います。
でも、実際に犬が日常生活のどんなことでストレスを溜めるのか?と言うと、すぐに答えられなかったり曖昧な答えになってしまうものです。
「運動不足?」「飼い主が構ってあげない?」「長時間の留守番?」
でも、犬は私たちが思う以上に些細な変化がストレスになることがあるのです。
愛犬にストレスを溜めさせないためにも、今一度、犬のストレスについて理解を深めておきましょう!
そこで今回は、犬がストレスを受けやすい飼育環境の変化や注意点をご紹介したいと思います。
犬がストレスを受けるとどうなる?
では、まずは犬とストレスについて、見ていきましょう。
実は、人間や犬など動物の身体には、ホメオスタシス(恒常性)という働きがあります。
このホメオスタシスという働きは、緊張などで体内に変化が起きたときに元に戻そうとすることを言います。
そして、元に戻そうとする反応がストレスなのです。
では、犬のストレスには、どんな種類があるのでしょうか?
犬のストレスにも種類がある!
ストレスと一言で言っても、ストレスには様々な種類があります。
大きく分けると、精神的なストレスと肉体的なストレス、環境的なストレスになります。
これらのストレスは、日常生活の中にもある些細なストレスから心身に悪影響を引き起こす重度のストレスまで
あります。
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例えば、
- 空腹や喉が渇く
- 見知らぬ人や犬が近づいてくる
- 飼い主に叱られる
- 散歩中にリードを強く引っ張られる
- 過剰な運動をさせられる
- 運動不足
- 尿意があってもトイレに行けない
- 体調不良
- 病気やケガ
- 留守番
- 過剰に寒かったり暑い場所
- 騒音がある場所
など様々なストレスの要因があります。
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犬がストレスを受けるとどんな影響があるの?
では、犬がストレスを受けると、犬の心身にどんな影響があるのでしょうか?
ストレスを感じると、自律神経や内分泌系に刺激が与えられることになります。
そうなると、犬が攻撃的になったり、免疫機能に乱れが生じたり、内臓機能の低下などが起こりやすくなります。
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そして、犬はストレスを感じると、カーミングシグナルを使って、自分自身を落ち着かせようとします。
例えば、
- 落ち着きがない
- 飼い主が居なくなると過剰な不安感を示す
- 自分の手足を舐めたり、噛む
- 体を掻く
- よく吠える
- 自分のしっぽを追いかけ回す
- 飼い主の靴、スリッパなどを噛む
- クッションや家具など破壊行為をする
- 口臭や体臭が臭くなる
- ふけが増える
- 食欲がなくなる
- トイレを粗相する
などが見られるようになります。
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このように、1つ1つを見ると、一見、ストレスとは関係なさそうにも思えますが、犬の体や心に多くの悪影響を与えるのです。
カーミングシグナルについては、こちらの記事で詳しくまとめています。
[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/dog-yawn/”]
ここまで、一般的な日常生活でのストレスについてご紹介してきました。
では、いよいよ、本題の犬がストレスを受けやすい飼育環境の変化について、ご紹介します。
犬がストレスを受けやすい飼育環境の変化と注意点
犬がストレスを受けやすい飼育環境と言うと、パピーミルなどの悪徳ブリーダーや利益のことしか考えていない一部のペットショップを思い浮かべるものです。
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[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/petbiz-darkness/”]
でも、愛情持って愛犬に接している飼い主さんでも知らず知らずのうちに愛犬にストレスを与えている場合があります。
それが今回ご紹介する飼育環境の変化です。
では、さっそくどんな飼育環境の変化が犬にストレスを与えているのかを見ていきましょう。
犬がストレスを受けやすい飼育環境の変化とは?
あなたも一度は引っ越しの経験や職場の異動など環境の変化を経験したことがあると思います。
例えば、
- 実家暮らしから一人暮らしへ
- 結婚して世帯を持つ
- 単身赴任や転勤
- 大切な人との死別や別れ
- 新しい家族との新生活
などが挙げられます。
楽しい生活が待っていることが分かっていても、未知なる生活への一歩を踏み出すことは、多少なりともストレスが伴うものです。
犬もまた、人間と同じなんです。
いえ、むしろ犬の方がストレスを>強く感じやすいと言えます。
見知らぬ土地へ引っ越したり、新しい家族を迎えたり、大切な人と別れたり…。
犬によっては、
- 家具の配置など模様替えをする
- 新しいペットが増える
- 赤ちゃんが生まれる
- 飼い主の恋人や旦那さん、奥さん
- 引っ越しをする
などの環境の変化によって、ストレスを受ける場合があります。
中でも驚くのは、家具の配置など模様替えでも犬はストレスを受ける場合があることです。
例えば、あなたの愛犬が外を眺めるのにソファに上った先にお気に入りの場所があったとします。
あなたが気分転換のために。模様替えでソファを別の位置に置くとします。
そうなると、愛犬はソファに上ってお気に入りの場所に上れなくなります。
飼い主にとってはただの気分転換でも、愛犬にとっては日常の楽しみを奪われることにもなるのです。
こういった些細なことが愛犬のストレスとなり、心身に悪影響を及ぼす可能性が高まってしまうのです。
だからと言って、「模様替えや引っ越しはするな!」という訳ではありません。
ただ、愛犬目線で環境の変化について、見直してみてもらいたいのです。
飼育環境が変わった際の注意点
では、飼育環境が変わった際の注意点について、一緒に確認していきましょう!
今回ご紹介する注意点は、
- 愛犬のお気に入りの場所を確保する
- 愛犬が落ち着ける居場所を確保する
- 愛犬とのスキンシップの時間を大切にする
の3つに絞って、ご紹介したいと思います。
では、一つずつ見ていきましょう。
愛犬のお気に入りの場所を確保する
愛犬のお気に入りの場所は必ず確保するようにしましょう。
好奇心旺盛な愛犬であれば、外を眺められる場所や1人遊びができる場所はしっかりと確保してあげたいですね。
と言うのも、室内飼いの犬にとって、散歩以外で家の中に1日中いることはとても退屈なことです。
犬は本来、外で走り回る動物ですから。
飼い主さんが1日中構ってくれるのなら話は別ですが、大半の飼い主さんは家事に育児に仕事にと忙しいものです。
人間の場合、趣味など様々なことでストレスを発散させることができますが、犬には吠えるか、噛むか、破壊するかくらいしかストレス発散方法がありません。
だからこそ、愛犬がボーっと外を眺めていたり、ひとり遊びできる場所があるのなら、しっかりと確保してあげましょう。
誰だってお気に入りのものが奪われたり、お気に入りの場所が取られたら嫌ですもんね!
愛犬が落ち着ける居場所を確保する
次にご紹介するのは、愛犬が落ち着ける居場所を確保することです。
一見、一つ目と同じように思うかもしれませんが、犬にとって楽しめる場所と落ち着ける居場所とは全く異なるものなんです。
もちろん、楽しめる場所でゴロゴロ昼寝をするほど、落ち着ける場所であるなら問題ありません。
ただ、来客であったり、新しい家族やペットが増える場合などでは、愛犬がひとりで落ち着ける場所が必要なのです。
と言うのも、犬は人間のようには愛想笑いをしたり、表面上は仲良くするなんて芸当は持ち合わせていません(笑)
見知らぬ人や動物には、警戒するのが普通です。
ただ、無理やり仲良くさせようと近づけたり、逃げ場を失くしてしまうと、犬にとって大きなストレスとなってしまいます。
だからこそ、愛犬がひとりで落ち着ける場所を確保してあげることで、逃げ場を作り、新しい家族やペットなどと向き合うための心の準備をさせてあげることができるのです。
誰でも安心できる場所があると、辛いことも乗り越えられることってありますよね!
犬にも心を落ち着けられる場所をしっかりと確保してあげましょう。
愛犬とのスキンシップの時間を大切にする
何より大切なことは、愛犬とのスキンシップの時間を大切にすることです。
例え、見知らぬ人やペットが急に増えることになっても、見知らぬ土地に引っ越すことになっても、愛犬は大好きなあなたからの愛情を感じられれば、乗り越えることができます。
最初は環境の変化に戸惑い、ストレスを溜めることもあると思います。
でも、あなたから変わらずにたっぷりの愛情を受け取ることができれば、愛犬は環境に慣れるのが早くなるでしょう。
ちなみに、愛犬との親密度をチェックするなら、こちらの記事が参考になりますよ♪
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さいごに
今回は、環境の変化が犬のストレスになると、ご紹介してきました。
ただ、ストレスを軽減させる最も重要なことは、犬がどこにいるかではなく、誰と一緒に居るかなのです。
どんなストレス下に置かれたとしても、信頼できる飼い主さんと一緒であれば、犬は安心して眠りにつくことができます。
いつでもどこでも、どんなときでも堂々としている飼い主さんの姿を見て犬は安心するのです。
そして、新しい環境や新しい家族、ペットと仲良くしていこうと考えるようになります。
ぜひ、どんな忙しいときでも愛犬とのスキンシップの時間だけは確保してあげましょう!
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