以前、愛犬の体にポッコリと膨らむ謎のできものを発見しました。
「もしかして腫瘍?」と焦ったことがあったんです。
ちょうど動物病院にフィラリアの薬をもらいに行く予定があったので、獣医さんに診てもらうことにしました。
結果は、なんてことはない脂肪の塊なんだとか… (;^_^A
腫瘍でもなければ、心配する必要はないんだそうです。
腫瘍かもしれないと覚悟し始めていたので、気が抜けてしまいました。
そんな出来事を懐かしくも思い出し、犬の皮膚にできる腫瘍について調べてみました。
今回は、犬の皮膚にできる腫瘍について、分かったことをご紹介したいと思います。
私と同じく、愛犬の体に突如現れた皮膚のできものが「腫瘍かもしれない!」と心配している方のお役に立てればと思います。
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皮膚にできた腫瘍の特徴や症状について
まずは、犬の皮膚にできる腫瘍がどんなものなのかについてご紹介します。
腫瘍がどんな特徴があるのか、症状に現れるのかについてみていきましょう。
そもそも皮膚にできるできものってどんな形状?
犬の皮膚の表面や皮膚下にできるできものには、
- ニキビのようなもの
- かさぶたのようなもの
- しこりのようなもの
- コブのようなもの
- ホクロのようなもの
- ブツブツした集合体のようなもの
などがあり、皮膚にできるできものにも種類があることが分かります。
これだけ種類があると、どれが腫瘍なのか素人目には判断が難しいですね。
皮膚にできるできものの色は?
犬の皮膚にできるできものには、大きく分けて2つの種類があります。
- 赤や白、ピンク
- 黒や赤みがかった黒
このうち、犬の皮膚にできたできものが黒や赤みがかった黒の場合、腫瘍である可能性が高いようです。
赤や白、ピンクの場合は、感染病によるできものである可能性が高いです。
皮膚にできるできものの大きさは?
犬の皮膚にできるできものの大きさでも腫瘍の可能性があるかの目安になります。
例えば、
- 直径が1cm未満
- 徐々に大きくなり1cm以上になる
直径が1cm未満であれば、腫瘍ではなく感染病によるできものの可能性が高いようです。
一方、徐々に大きくなり1cm以上になるものは、腫瘍である可能性が高いです。
腫瘍の特徴として、徐々に大きくなることが挙げられます。
数ヶ月~数年と時間をかけて大きくなるものもあれば、急激に大きくなったり硬くなる場合もあります。
腫瘍は体のどの部位にできやすい?
皮膚にできる腫瘍は、全身の様々な部位にできる可能性があります。
例えば、
- 手足の指の間
- お腹
- 目
- 耳の中
- 口の中や喉
- 肛門の周り
などがあります。
皮膚にできる腫瘍ですから、全身のどの部位にできてもおかしくはありません。
飼い主の目に付きやすい部位は比較的に早く発見されますが、毛に覆われている部位などは発見が遅れやすいです。
では、次は別の視点から皮膚の腫瘍について探ってみましょう。
皮膚に腫瘍があるときに現れる症状について確認していきます。
皮膚に腫瘍があるときの症状とは?
皮膚に腫瘍がある場合、症状は現れるのでしょうか?
犬の皮膚に腫瘍ができたとき現れる症状には、
- できもの部分を痒がったり痛がる
- 食欲がなくなる
- 嘔吐や下痢をする
- 体重減少
- 咳をする
- 皮膚のできものがいつまでも治らない
などがあります。
全身症状が現れるということは、体の一部にできた腫瘍が悪化して他の部位に進行している可能性が高いということが分かりますね。
皮膚に腫瘍ができる原因は?
皮膚の腫瘍の原因には、
- 紫外線や放射線による影響
- ホルモンバランスによる影響
- 遺伝
- 化学物質による影響
- ウィルスによる影響
などが考えられていますが、実際には原因は特定されていません。
また、腫瘍になりやすい犬種もいれば、年を重ねることで腫瘍になる可能性も高くなるようです。
では、次はいよいよ皮膚の腫瘍が悪性なのか、良性なのかについて詳しく見ていきます。
愛犬の皮膚の腫瘍は悪性?良性?
皮膚の腫瘍にも悪性と良性の2つがあります。
腫瘍の種類によって悪性と良性に分けることができます。
まずは、皮膚の腫瘍の種類について簡単に確認してみましょう。
皮膚の腫瘍の種類は?
皮膚の腫瘍の主な種類には、
- 上皮腫
- 脂肪腫
- 腺腫
- 扁平上皮癌
- 肥満細胞腫
- 腺癌
などがあります。
1~3は一般的には良性の腫瘍とされ、4~6は1~3が悪化して悪性になった腫瘍です。
では、悪性腫瘍と良性腫瘍の違いは何でしょうか?
2つの違いについて見ていきましょう。
悪性腫瘍と良性腫瘍の違いは?
腫瘍には悪性腫瘍と良性腫瘍の2つがあり、ガンと呼ばれるのは悪性腫瘍の方です。
悪性腫瘍と良性腫瘍の大きな違いは、悪性腫瘍は他の器官に転移しますが、良性腫瘍の場合は転移しません。
また、触ったときの腫瘍の硬さにも違いがあり、比較的柔らかいものは良性腫瘍で悪性腫瘍はガン特有の硬さがあるようです。
悪性腫瘍と良性腫瘍の違いを見てきましたが、腫瘍かどうか、悪性かどうかを見極めるのは飼い主では難しいことです。
信頼できる動物病院に受診し、獣医さんに診断してもらう必要があります。
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診断方法と治療について
犬の皮膚にできたできものが腫瘍なのか、また、腫瘍が悪性なのか良性なのかを診断するにはどんな方法があるのでしょうか?
診断されるまでの流れを確認しておきましょう。
腫瘍と診断する方法は?
犬の皮膚にできたできものが腫瘍かどうかを見極めるには、次のような検査が行われます。
- 触診
- エコー検査
- 針生検(バイオプシー検査)
そして、腫瘍だった場合、悪性か良性かを病理組織学診断で診断します。
また、腫瘍が他の器官への転移の有無を調べるには、
- 血液検査
- 尿検査
- 胸部X線(レントゲン)
- MRI検査(磁気共鳴画像診断)
- CT検査(コンピューター断層撮影法)
- PET検査(ポジトロンCT)
などの検査が行われます。
腫瘍ができる部位や腫瘍の進行状況によって行う検査の種類が変わる場合もあるので、獣医さんにしっかり確認しておきましょう。
皮膚の腫瘍の治療方法は?
皮膚の腫瘍の治療方法には、
- 外科手術
- 化学療法
- 放射線治療
- 食事療法
- 免疫療法
- 代替療法
などがあります。
転移が無い腫瘍であれば、外科手術により切除する治療法が一般的です。
ただ、腫瘍が他の器官に転移していたり体力がないシニア犬は、外科手術は難しいようです。
その場合、抗がん剤の投与による化学療法や放射線治療、食事療法を組み合わせて治療を行います。
最近では、犬自身の免疫力を高めさせてガン細胞の増殖を抑えるという免疫療法があり、第4の治療法と呼ばれ注目されています。
そして、代替療法は外科手術や化学療法、放射線治療の補助的な治療法で、漢方薬や鍼灸などを活用して自然治癒力や免疫力を高める効果が期待されています。
ちなみに、体の免疫力を高める中でも日々の食事はとても大切です。
こちらの記事でドッグフードに関する内容をまとめているので、参考に読んでみてくださいね。
腫瘍の進行具合や犬の体力や年齢によって、最善の治療法を獣医さんと話し合いましょう。
さいごに
今回は、犬の皮膚にできた腫瘍について特徴や症状、診断方法、治療法をご紹介してきました。
皮膚にできたできものが腫瘍である場合、いかに早期発見して早期治療を受けるかで悪性腫瘍の進行や他の部位への転移を抑えることに繋がります。
そのためには、愛犬の体の異変に一早く気づくことが大切です。
また、愛犬に与える食事や生活習慣など気をつけれることはなるべくやってあげましょう!