雷を怖がる理由と犬がパニックになる前に落ち着かせる方法
- 2017.02.03
- 飼い方

時間は深夜。
窓の外では強い雨がアスファルトを叩きつける音が鳴り響く。
ぬくっと起き上がってはウロウロしたり、挙動不審な行動をする犬が1匹。
次の瞬間、ピカーッ……ドッカーン!
雷が家のそばで落ちる音で目が覚めると、我が家の愛犬はブルブルと体を震わせていた…。
30分経っても…ブルブル。1時間経っても…ブルブル。
そして、ようやく雷が鳴りやんでもブルブル。
最初は抱っこしたり優しく撫でてあげていたけど、全く効果がありません。
犬が落ち着かないことには眠れないので、仕方なくTVのボリュームをいつもより大きめに付け少し放って置くことにしました。
すると、あんなにブルブルしていた愛犬がゆっくり横になりスヤスヤと寝息を立てて眠りました。
なんだ、最初から放って置けば良かったのか…。
そんなことを考えながら、私もようやく眠ることができました。
犬を飼っている人なら、誰もが一度はこんな経験をしたことがあるのではないでしょうか?
一般的に、犬が雷を怖がってもいつも通りの態度で接しなさいとしつけの本やネットでも多く書かれています。
でも、実際目の前で怖がる愛犬にいつも通りでいるというのは、ちょっと抵抗があると思いませんか?
そこで今回は、犬が雷を怖がる原因や対策についてご紹介したいと思います。
犬が雷を怖がる原因や症状は?
雷が怖い人もいるんだから、聴力が人よりも良い犬なら雷を怖がるのも納得できます。
でも、犬の場合、人が稲妻の光や雷の音に恐がるのだけではないんです。
犬が雷を怖がる理由とは?
では、犬が雷を怖がる理由を見ていきましょう。
- 雷の音や光
- 気圧の変化による不快感
- 雷発生時の静電気による刺激
これらの理由で犬は雷は怖いものと記憶してしまうんです。
では、次に犬が雷を怖がる時に現れる症状を理解しておきましょう。
犬が雷を怖がるときに現れる症状は?
犬が雷を怖がるときに現れる症状は、犬によって違います。
ブルブル震えたり、落ち着かないなどの軽い症状から失禁や嘔吐など体への影響を及ぼす症状まで様々です。
- 震える
- 落ち着かない
- 息が荒くなる
- よだれを垂らす
- 食欲がなくなる
- 失禁する
- 嘔吐する
- 物を破壊したり脱走する
これらの症状が現れたら、犬は雷を怖がる雷恐怖症だと理解しておきましょう。
ここまで、犬が雷を怖がる理由や症状について見てきました。
でも、雷を怖がる犬にどう接することが正しいのでしょうか?
パニックになる前に犬を落ち着かせる方法とは?
犬が雷恐怖症に打ち勝ち、パニックになる前に落ち着かせるにはいくつかの方法があります。
- TVや犬が好きな遊びで気を紛らわす
- 犬が安心して身を隠せる場所を作ってあげる
- 静電気防止用の衣服を身に付けさせる
※サンダーシャツというものがネットで販売されています。 - アロマテラピーやバッチフラワーレメディ(※1)で犬の心を落ち着かせる
- 犬との信頼関係を構築し、雷の音に慣れるトレーニングをする
- 動物病院で薬を処方してもらう
1~4までは、基本的に犬が怖がったらこう対策しなさいというものです。
5に関しては、犬があなたのそばにいれば大丈夫と思えるような信頼関係を築くことが大切です。
そして、雷の少ない時期に雷の音を録音した音声を聴かせ少しずつ慣れさせるトレーニングを行います。
最初のうちは、小さな音から始め、慣れてきたら少しずつボリュームを上げていきます。
6に関しては、1~5の方法が効果がないときの最終手段です。
動物病院で受診し、犬の精神状態を安定させる薬を処方してもらいましょう。
犬は強いストレスからうつ病になることもあります。
犬のうつ病に関してはこちらで書いているので、読んでみてください。
参考記事:ストレスからうつ病になりやすい犬の性格と症状について
注意するべきことはある?
雷が怖がる犬への対処法と同時に、注意しておきたいことが2つあります。
1つは、脱走や落下によるケガがないように犬の周辺にぶつかったり落下する危険がないか確認が必要です。
もう1つは、やはり飼い主の犬への接し方です。
犬が雷を怖がるときにいつも以上に優しくしてはいけないと冒頭でもお話しました。
実は、これは思った以上に重要なことだったんです。
どんな状況のときでも言えることですが、犬にとって飼い主は頼れる存在でなくてはなりません。
犬が雷を怖がっていても毅然としている飼い主を見ることで犬は徐々に落ち着きを取り戻していきます。
飼い主も犬と一緒に雷を怖がったり、いつも以上に犬に優しくしたり構うと犬は「非常事態だ!大変だ!怖いよ!」と飼い主の感情に反応してより恐怖が増長されてしまいます。
※1.バッチフラワーレメディとは、花から抽出したエッセンス(エネルギー)を摂取することでストレスやネガティブな感情に直接働きかけ、改善を図ることができます。アロマテラピーとの違いは、アロマテラピーには香りがあり、犬に使用すると危険な成分もあることに比べ、バッチフラワーレメディには香りがなく、副作用の心配もありません。
さいごに
犬にとって飼い主の存在は、それだけ大きな存在であるということが分かりましたね。
そして、犬が雷を怖がるとき、飼い主は犬に頼りにされる存在でいなければなりません。
もちろん、犬の不安や恐怖を一緒に分かち合おうとすることはとても大切です。
でも、犬が本当に求めるべきものは、どんなときにも毅然とした態度でいるリーダーです。
リーダーとして犬が混乱しないよう、1分でも早く犬が落ち着きを取り戻せるよう日頃から犬との信頼関係をしっかりと築いていきましょう!
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