犬がマーキングをする意味や室内でさせないための方法
- 2017.10.25
- 飼い方

愛犬のしつけで困っていることの一つにマーキングがあります。
お散歩で少ないオシッコを場所を変えてあちこちにマーキングしたり、室内でマーキングしたり。
犬のマーキングと言うと、「ここは俺の縄張りだー!」と犬が他の犬に自分の縄張りだとアピールしていると思いがちです。
でも、実は犬のマーキングにはいくつかの意味があったんです!
そこで今回は、犬のマーキングをする意味や室内でマーキングをさせないための方法をご紹介したいと思います。
では、まずは犬がマーキングをする意味について見ていきましょう!
犬がマーキングをする意味とは?
犬がマーキングをする意味は、次の3つが考えられます。
- 縄張りの主張
- 犬同士の自己紹介
- ストレス
では、1つずつ見ていきましょう。
犬がマーキングをする意味①縄張りの主張
犬が縄張りの主張をするためにマーキングをすることは、あなたもご存知かと思います。
犬にとってマーキングをすることで、「ここは俺の場所だぞ!」とアピールをしているのです。
とくに、散歩中など外出中によく見られるマーキングです。
よくオス犬が後ろ足の片方を高く上げて、電柱や車の進入禁止用のポールなどにマーキングをしています。
中には、メス犬でもオス犬と同じように片足を上げてマーキングする犬もいます。
また、我が家の愛犬もそうなのですが、逆立ちをしてマーキングをする犬もいます。
これは、他の犬のオシッコよりもより高い場所にマーキングするためです。
犬にとって高い場所のマーキングは、自分の存在を強くアピールする意味があり、自分を大きな犬に見せようとする心理が働くためと考えられています。
犬がマーキングをする意味②犬同士の自己紹介
お散歩中の愛犬が場所を変えて、何度も何度もマーキングしている姿を見たことがあるのではないでしょうか?
オシッコの量を見ると、本来ならもっと出るはずなのに、まるで出し惜しみしているかのように、少量のオシッコをしています。
この光景、とても不思議だと思いませんか?
人間だったら、一気に出るだけトイレで出してしまうものです。
でも、実は犬のこうしたマーキングは、排泄とは違った意味があるのです。
その意味とは、犬同士の自己紹介を兼ねているということです。例えるならば、名刺交換ですね。
犬のオシッコには2種類あって、
- 排泄のためのオシッコ
- 名刺交換のためのオシッコ
があると言われています。
基本的に室内でするオシッコは、1の排泄のためのオシッコです。
一方、散歩中など外でするオシッコは、2の名刺交換のためのオシッコが多いのです。
また、2の名刺交換のためのオシッコは、1の排泄のためのオシッコとはちょっと違う点があります。
それは、オシッコにその犬の情報が詰まったニオイ物質が含まれているという点です。
そのニオイ物質にどんな情報が詰まっているのか明らかにはされていませんが、
- 年齢
- 性別
- 体の大きさや強さ
- 性の成熟度
- 会ったことがある犬かどうか
などの情報が含まれていると考えられています。
ヒート中のメス犬がマーキングをするのは、自分の性の成熟度をアピールしているのです。
一方、ヒート中のメス犬のマーキングによって、オス犬はそれに答えるかのようにして同じ場所に自分をアピールするためにマーキングを重ねるのです。
つまり、犬はマーキングによって、他の犬に対して名刺を配っているのと同じことをしているという訳です。
犬がマーキングをする意味③ストレス
犬がマーキングをする中でも注意が必要なのが室内でマーキングをする場合です。
トイレシートでオシッコできるにもかかわらず、室内でマーキングをしてしまう場合、次の原因によってストレスを受けている可能性が考えられます。
- 飼い主が構ってくれない
- 散歩の時間が短かったりして運動不足
- 引っ越しや新しい家族など環境の変化
- 長時間の留守番など不安を強く感じている
- 自分の方が上だとアピールしている
などが挙げられます。
飼い主とのコミュニケーションが取れていない場合や環境の変化、強い不安感を感じる時に犬はストレスを感じ、室内でマーキングをするようになります。
[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/dog-stress-rearingenvironment/”]
[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/dog-depression/”]
また、飼い主との信頼関係ができていない場合、室内でマーキングをして自分の縄張りだとアピールする犬もいます。
もしも、あなたの愛犬が室内でマーキングをする場合、愛犬とコミュニケーションが取れているかを確認してみましょう。
きっと、愛犬なりに不満や不安を抱えていて、マーキングという行動に現れているのだと思います。
では、室内でマーキングをさせないためには、どのような方法があるのかをご紹介します。
室内でマーキングさせないための方法
室内でマーキングさせないための方法は、ネットで検索してみてもいくつかあります。
ただ、先ほどご紹介したように、愛犬がなぜ室内でマーキングをするのかを理解していないと、一時的にトレーニングで止めさせられたとしても、またすぐに戻ってしまいます。
そのため、手順としては次の通りに実践してみましょう!
- 愛犬が室内でマーキングする原因を探す
- その原因に合った方法でマーキングを止めさせる
では、室内でマーキングをする原因別にやめさせる方法をご紹介していきます。
ちなみに、トイレシートを食べたり、ビリビリ破る愛犬への対策として、こちらの記事がおすすめです。
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マーキングを止めさせる方法①飼い主が構ってくれない
飼い主が構ってくれないことが原因で室内にマーキングをするのなら、愛犬と触れ合う時間を取りましょう。
例えば、
- 愛犬と遊んであげる
- 愛犬が気持ち良くなるようなマッサージをしてあげる
- 愛犬がすり寄ってきたら、笑顔で優しく撫でてあげる
などのコミュニケーションやスキンシップが良いでしょう。
ただ、注意が必要なのは愛犬がマーキングをした場合に飼い主が騒ぎ立てることです。
飼い主が騒ぎ立てると、犬は飼い主に構ってもらえたと勘違いしてしまいます。
愛犬がマーキングしても声を出したり反応せずに黙々と片付けをするようにしましょう。
こちらの記事もおすすめです。
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マーキングを止めさせる方法②散歩の時間が短かったりして運動不足
犬種には目安となる散歩の時間や運動量などがあります。
でも、同じ犬種であっても個体差があるため、必ずしも愛犬にとって適切な運動量が確保されているとは言い切れません。
また、仕事や家事で忙しくて愛犬の散歩の時間が短かったりすると、運動不足になってしまいます。
運動不足になると、犬はあり余ったエネルギーをイタズラに使う犬もいます。
このように、運動不足が原因でストレスが溜まり、室内でマーキングしてしまう犬もいます。
運動不足が原因だと分かっている場合は散歩の時間を長くしたり、散歩以外でも室内で遊んであげるようにしましょう。
ちなみに、こちらの記事もおすすめです。
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引っ越しや新しい家族など環境の変化がある場合
犬は環境の変化によってストレスを受け、マーキングをする原因になると言われています。
環境の変化は犬にとって大きなストレスになるため、犬が落ち着いて安らげる場所を確保してあげることが大切です。
環境の変化に慣れるには、犬の性格や飼い主との信頼関係の深さにもよります。
環境に慣れるまでは、
- 自分のニオイがするタオルなどを愛犬の寝床に置いておく
- 家具の配置を変えない
- 新しいペットよりも先住犬を優先する
- 赤ちゃんが生まれた後も愛犬との時間を確保する
- 家を出ていく家族から徐々に残る家族に慣れさせる
などのように、愛犬の存在を無視せずに「あなたも大切な家族だよ」とコミュニケーションを取ったり、落ち着ける居場所を確保してあげましょう。
長時間の留守番など不安を強く感じている場合
サトズムでは長時間の留守番は推奨していません。
なぜなら、長時間の留守番をさせることは犬にとってストレスが溜まることが明らかだからです。
飼い主が不在で不安が強まれば、分離不安症になってしまうこともあります。
長時間の留守番をさせないためにも、工夫をする必要があります。
例えば、
- 仕事の昼休みなどを利用して、自宅に様子を見に行く
- 愛犬を一緒に連れて行ける場所に外出する
- 留守番のためのトレーニングをして、不安を少しでも解消してあげる
- 気温が高い日を除いて、一緒に車に乗せて外出する
などが挙げられます。
犬を飼うということは、ある程度は犬を優先した生活を送る必要があります。
もちろん、全てを犬に捧げましょうという訳ではありません。
例え、最初は常に自宅で一緒に過ごせても、飼い主の生活環境が変わることもあります。
そんな時にも、なるべく愛犬のことを考え、愛犬がストレスを溜めない工夫を考えてあげましょう。
自分の方が上だとアピールしている場合
愛犬との信頼関係が築けていない場合、犬の中には自分の方が上だとアピールするためにマーキングをする犬がいると言われています。
また、小さなお子さんがいる家庭では、子供よりも優位に立っていることをアピールするために子供部屋にマーキングすることもあります。
まずは、飼い主と愛犬が信頼関係をしっかり築くことが大切です。
「マテ」や「オスワリ」「フセ」などの基本的なしつけに加え、散歩などで犬主導のお散歩にならないようにリーダーウォークなどを実践していきましょう。
また、お子さんが小学生くらいなら、お子さんの指示も聞けるように一緒にしつけに参加させるようにしましょう。
お子さんの指示が聞けるようになれば、愛犬も子供部屋でマーキングをしなくなるはずです。
もしも、しつけができない年齢のお子さんなら、子供部屋のドアは常に閉めておき、物理的に犬が部屋に入れないようにしましょう。
マーキングが習慣になっている場合
そして最後にご紹介するのがマーキング自体が習慣になっている場合です。
犬も人間と同様に、何度も日常的に行っている行動が習慣と化している場合があります。
例えば、マーキングは避妊去勢手術で解消できるという話があります。でも、これは全ての犬に当てはまる訳ではありません。
なぜなら、マーキングが習慣化した犬に避妊去勢手術を施してもマーキングはゼロにはならないからです。
一度習慣化されれば、マーキングでさえも原因にかかわらず、人間が無意識に足を組むように無意識に行われるものだからです。
この場合、時間をかけてトイレトレーニングをしていく必要があります。
例え、失敗しても叱らずに時間をかけて根気よくトイレトレーニングを繰り返していくことで、マーキングの頻度を減らしていくことが可能です。
もしくは、決まった場所にマーキングをする場合は、その場所をトイレの場所にするというのも考え方としてアリです。
むしろ、それで済むなら、愛犬にとっても飼い主にとっても一番楽な方法なのかもしれませんね。
さいごに
マーキングと言っても、犬によっては根深い問題を抱えている場合もあります。
単純にマーキング=問題行動とせず、「愛犬がマーキングをするのは、なぜだろう?どんな理由や原因があるのだろう?」と考える必要があります。
そうです!愛犬の気持ちになって、考えることが何より大切なのです。
愛犬の気持ちになって考えることがマーキングを止めさせることに繋がっていくのです。
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