災害に備える!犬と同行避難のために必要な準備やしつけ
- 2017.09.17
- 生活・レジャー

9月1日は「防災の日」でしたが、あなたは何か災害時の準備や心構えを確認したことがありますか?
とくに、犬などのペットがいる家庭では、事前にやっておかなければならないことが意外とあるんです。
そして、飼い主として知っておくべきことがあります。
そこで、今回は災害への備えとして、犬と同行避難するために必要な準備やしつけについてご紹介したいと思います。
また、環境省のガイドラインについても、一緒に確認していきましょう。
同行避難とは?
あなたは「同行避難」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
同行避難とは、災害時にペットと飼い主が一緒に避難所に避難することを言います。
ただ、同行避難したからといって、必ずしも飼い主とペットが同じ場所で避難生活を送れるかと言うとそうではありません。
なぜなら、避難所には多くの人が集まっていて、中には犬嫌いの人や犬アレルギーを持っている人もいるからです。
そのため、避難所でたくさんの人がいる中でも、愛犬が落ち着いていられるようにしつけをしておく必要があるのです。
では、災害時に必要な準備やしつけについて、一緒に確認していきましょう。
災害時に必要な準備やしつけとは?
突然ですが、災害時に必要な準備やしつけにはどんなものがあると思いますか?
実際に、災害時に必要な準備をするつもりで、少し考えてみてください。
記事を先に読み進める前に、思いつく限り洗い出してみてください。
メモ用紙や裏紙に思いつくことを書き出してみるのもおすすめです。
もうこれ以上は頭に浮かばないとこまで考えたら、記事を読み進めてくださいね。
ちなみに、環境省の災害時のガイドラインは、こちらから確認&ダウンロードできます。
↓ ↓ ↓
環境省「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」
では、準備はよろしいでしょうか?
さっそく、災害時に必要な準備やしつけについて、ご紹介していきたいと思います。
あなたが思い浮かべたことや書き出したことと見比べながら読んでいってくださいね!
では、災害時に必要な準備から見ていきましょう。
災害時に必要な準備とは?
災害時に必要な準備には大きく分けて2種類の準備があります。
1つ目は災害が起こる前の準備です。
これには、
- 食料や水などの備蓄品の用意
- 防寒対策などの防災グッズの用意
- 避難場所や避難ルートの確認
- 愛犬の迷子対策
- 愛犬の動物病院や保険をメモしたペット手帳
- 住宅の防災対策
などがあります。
もう1つは、災害が起こった後にするべき準備です。
これには、
- 飼い主と愛犬の安全の確保
- 同行避難の準備
- 避難所や仮設住宅等での犬の飼育ルールの確認
などがあります。
では、一つずつ詳しく解説していきたいと思います。
食料や水などの備蓄品の用意
飼い主の食料や水などの備蓄品も大切ですが、同じように愛犬のドッグフードや水なども事前に用意しておく必要があります。
人間の場合だと、最低でも3日分は用意しておく必要があるとされていますが、犬の場合は最低でも5~7日分は用意しておきたいものです。
食料と水は最低限生きていくために必要なものです。
災害時は物資が支給されるものですが、ドッグフードなど愛犬に必要な避難用品が必ず手に入るとは限りません。
道路が遮断されて、物資が届かないこともありますし、犬よりも人の方が優先されやすいからです。
だからこそ、愛犬の食料と水は、賞味期限が許す限り多めに用意しておくことをおすすめします。
他にも意外と忘れがちなものがあります。
例えば、
- 命に関わる療法食の用意
- 命に関わる薬の用意
- 食器や衛生用品等の準備
なども必要です。
ドッグフードなら災害時用の非常食として1袋ストックしておき、普段のごはんとして与えて1袋無くなったら1袋買い、新しいものを非常時用にすると良いです。
[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/dogfood-question/#i-25″]
また、ミネラルウォーターはミネラルが過剰に含まれているため、犬の飲料水としてはなるべく避けたいです。
[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/howtogive-water/”]
そのため、市販のペット用の飲料水を別に用意しておくと良いでしょう。
防寒対策などの防災グッズの用意
災害時が寒かったり暑かったりすると、気温で体調を崩してしまうことがあります。
とくに、犬は人間よりも体温が高いので、気温が高い日の熱中症や脱水症状には十分に注意する必要があります。
[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/dog-heatstroke/”]
[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/dog-temperature/”]
そのため、体を冷やせるグッズや防寒のための毛布などを用意しておくと良いです。
他にも、
- ケージ
- ペットシート
- 排泄物の処理に必要な物
- 犬や飼い主のニオイが付いたタオル
- ブラッシング用品
- おもちゃ
などが必要です。
また、同行避難する際に地面にはガラス片や金属片などが落ちていることもあり、犬が足をケガする可能性があるため、犬用の靴を用意しておくのもおすすめです。
避難場所や避難ルートの確認
災害時に必要な準備には、食料や水、防災グッズなどの物を用意するだけではありません。
避難場所がどこなのか、避難場所に安全に行けるルートはいくつあるのか、などを確認しておくことが大切です。
自治体ごとに災害時のハザードマップが作成されています。
お住いの自治体の情報収集を日頃からしておくようにしましょう。
同時に、愛犬との同行避難について、どのような対策がなされるのかを調べておくと良いですね。
愛犬の迷子対策
災害時に必ずしも、愛犬と一緒にいるとは限らないことを理解しておきましょう。
例えば、自宅に愛犬をひとりで留守番させている時に起こるかもしれません。
また、同行避難する前や途中で愛犬がパニックになって飼い主と離れ離れになってしまうこともあるかもしれません。
災害時は人間にとっても、ショックな出来事であると同時に、愛犬にとってもパニックを起こすほど不安で怖いものなのです。
[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/dog-stress-rearingenvironment/”]
[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/dog-suddendeath/”]
また、愛犬は飼い主の些細な感情を表情や態度などから敏感に察知します。
そのため、飼い主がパニックになっていると、愛犬も飼い主の感情を察知して、より不安や恐怖を強く感じてしまいます。
[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/dog-stress/”]
[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/dog-depression/”]
犬はパニックになると興奮して飼い主の元を離れて逃げ出してしまうことがあります。
この時、首輪など愛犬の飼い主が特定できるものを身につけていれば、どこかで保護された時でも、すぐに飼い主の元に帰ってくることができます。
特定できるものが無い場合、飼い主の元に帰ってくるまでに時間がかかったり、どこかの保健所などで捕獲されて殺処分や飼い主不明で新たな里親の元に貰われてしまうこともあるのです。
そのため、愛犬の万が一に備えて、しっかりと迷子対策をしておきましょう。
例えば、
- 首輪、ハーネス、リードの装着
※飼い主の名前や緊急連絡先など迷子札をつけておく - 愛犬の写真(顔のアップ、全身)の用意
※携帯などでもOK - マイクロチップの装着
- ガムテープの用意
※ケージ等の補修に役に立ちます。 - スマホの迷子犬発見アプリの登録
※アプリ使用者に迷子の情報を呼びかけることができます。
などがあります。
[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/dog-iot/”]
[blogcard url=”http://light-comes-in.jp/dog-doublelead/”]
愛犬の動物病院や保険をメモしたペット手帳
災害時にあると便利なものは、愛犬の動物病院や保険をメモしたペット手帳です。
ペット手帳には、
- ワクチン接種の記録
- 既往症の有無
- 健康状態
- かかりつけの動物病院の情報
- ペット保険の補償内容等の情報
- 愛犬の写真
- 飼い主の名前や連絡先等の情報
などを書いておくと、いざという時に便利です。
住宅の防災対策
災害の前にできる準備として、住宅の防災対策をしておくことも大切です。
とくに、日中など愛犬が自宅でひとりで留守番することがある場合、できる対策はやっておくようにしましょう。
例えば、
- 住宅の耐震補強工事
- 窓ガラスに飛散防止シートを貼る
- 家具やテレビなどが倒れないように固定する
- 屋外飼育ならリードを繋ぐ杭やフックなどの状態の確認をする
- 留守中は水を数か所に置いておく
などが挙げられます。
被災した場合に、必ずしも飼い主が自宅に帰れるとは限りません。
万が一に備えて、水を数か所に置いたり、ドッグフードは自動給餌器などを使用するのも良いでしょう。
では、次に災害時の準備について、詳しく見ていきましょう。
飼い主と愛犬の安全の確保
災害時にまず最初にするべきことは、飼い主と愛犬の安全の確保です。
何よりも周りに危険が無いかを確認するようにしましょう。
例えば、
- 建物が倒壊する危険は無いか?
- 上から落下してくる危険は無いか?
- 地面にガラス片や金属片、切れた電線などの危険物は無いか?
などを確認しましょう。
愛犬が小型犬の場合は、抱っこしてあげると愛犬も安心しますし、パニックになって脱走することを防ぐこともできます。
同行避難の準備
自宅での生活が困難な場合は、お住いの近くに設置された避難所に愛犬と同行避難する必要があります。
同行避難する際に必要な物として準備していた物を用意して、同行避難場所の確認やルートの確認を改めて行いましょう。
避難所に近いからといって危険な場所を無理に通ろうとせず、安全なルートを通るようにしましょう。
避難所や仮設住宅等での犬の飼育ルールの確認
避難所と言っても、あくまでも一時的な避難先に過ぎません。
そのため、避難所が設置されてもすぐに愛犬同伴の飼い主向けに情報が提供されたり、愛犬と一緒に寝泊りできる場所が確保できるとは限りません。
自分から率先して情報収集しましょう!
また、避難所や仮設住宅内での犬の飼育ルール等をしっかりと守り、他の人に迷惑がかからないよう最大限の努力をするようにしましょう。
災害時に必要なしつけとは?
どんなに賢い犬であっても、災害時はパニックになりやすいです。
例えば、普段なら簡単にできる飼い主の指示も全く耳に入らず、飼い主の言うことを聞かないことも少なくありません。
だからと言って、「パニックになるならしつけしてもムダでしょ」と考えてしまいがちですが、決してしつけをしなくても良いという訳ではありません。
最初はパニックを起こしていても、徐々に環境に慣れてくれば落ち着きを戻してきます。
ただ、避難所には毎日多くの人が詰めかけ、中には騒音とも言えるような大きな音がする場合もあります。
そんなとき、愛犬がなるべく冷静でいられるように、日頃からしっかりとしつけをしておくことがとても重要になってきます。
例えば、
- 「マテ」「オスワリ」「フセ」「オイデ」などの基本的なしつけ
- クレートトレーニング
- トイレトレーニング
- ケージやキャリーバッグなどで大人しくしているトレーニング
- 見知らぬ人や犬などに吠えないしつけ
などが必要になってきます。
犬にも感情はありますから、時には不安や恐怖から吠えてしまうこともあるはずです。
そんなときには、愛犬が飼い主の優しい言葉に安心して体を休められるような、信頼関係を作っておきましょう。
そうすれば、飼い主も愛犬もお互いに支え合うことができます。
災害時に気をつけるべき犬のこと
災害時には飼い主同士で協力し合ったり、支え合ったりすることも大切です。
お互いに情報交換しあったり、支援物資を配布したりと無理なく行えることをするようにしましょう。
また、避難所で多くの人と生活することになるため、次のことには注意するようにしましょう。
- 愛犬が吠えて他人の睡眠を妨害する
- 他人を威嚇したり噛む
- 愛犬の被毛が飛ぶ
- 他人が居る場所で排泄させる
- 避難先で放し飼いする
などは周りの人の迷惑になるため、絶対にしないように責任を持って対応しましょう。
また、車中避難の際は、飼い主はエコノミークラス症候群や熱中症の危険があります。
愛犬も運動不足やストレスが溜まる、熱中症の危険などがあります。
健康管理やストレス発散、気分転換のためにも、最低でも毎日1回はお散歩をするようにしましょう。
ちなみに、環境省で災害対策のパンフレットがありましたので、こちらから確認&ダウンロードすることができます。
防災チェックリストも書かれていて、分かりやすいので参考に見てみてくださいね!
↓ ↓ ↓
環境省「ペット動物の災害対策パンフレット」
さいごに
いかがでしたでしょうか?
災害は無いに越したことはありませんが、現在の科学をも持ってしても災害を事前に探知することは難しいことです。
そのため、私たち飼い主は愛犬を守るため、常に想定しておかなければなりません。
「もしも、今、災害が起きたら…」と。
そうすることで、あなた自身も愛犬も災害から身を守ることに繋げることができるのです。
もしも、あなたが災害時の準備を全くしていなかったり、考えたことも無いと言う場合は、この機会に災害と向き合ってみてください。
どうか、面倒くさがらずに、今日からできることを少しずつでも優先順位の高いものから準備していきましょう!
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